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3Dプリンタ ELEGOO Mars 4 Ultra を導入しました!(安定させるために色々テスト)

time 2024/01/06

初めて導入した3Dプリンタ「AnkerMake M5」。

いろいろイジったものの、わたしの使用用途のメインとなりそうな「フィギュア製作」に使うにはなかなか難しいことが分かりました。


出力後、ヤスリ→溶きパテ→ヤスリ→サーフェイサーを繰り返しても「熱溶解積層方式(FDM)」では限界がありました。(正確にはやり続ければ結果が出そうですが、単純に時間がもったいなさすぎる)

ということで思い切って「光造形方式」の3Dプリンタを導入することにしました。

ELEGOO Mars 4 Ultra

いろいろ調べた結果、エントリーモデルとして以下が良さそう。


届きました。
以下はレビューではなく備忘録としていろいろ動かしてみたときのメモを残しておきます。

レジン液はコチラです。

サンプル


同梱されているUSBに入っているサンプルモデルで早速出力。
FDM方式に比べて細かいディティールがちゃんと出てる!

ただ問題があって「ビルドプレートから簡単にはがせない」ことです。

https://note.com/3dprinter/n/ncb4b650092fd?sub_rt=share_pw

上記サイトを参考にいろいろ試して「60度の熱湯を使うことでようやく剥がせました」。
毎回コレだとキツい・・ということで並行して方法を考えます。

※「ビルドプレートにマスキングテープ貼る」方法も試しましたが、今度はビルドプレートにくっつかなくて正しく出力できず。

ボート


次は3Dプリンタの出力サンプルとして一般的なボートで。
https://www.thingiverse.com/thing:763622

スライサー「CHITUBOX」に読み込ませてスライス。


出力出来ました。いい感じだ。

今回はサポート材を追加しているので剥がすのは比較的簡単でした。
サンプルのモデルがビルドプレートにべったりくっつくタイプなのはあまり良くない気がする・・

続いて洗浄。今回使ったレジン液は水洗いOKなものなので水道水で洗います。

その後、水気をとるため乾燥。
これは塗装した後に乾燥させる目的で買った食器乾燥機で乾燥します。
時間は60分ぐらい。


最後に二次硬化。
ELEGOO Mercury Plus 2.0」は設定が30分までしかできないので30分を2セットして60分。


比較。
左が「熱溶解積層方式(FDM)」+ABS、灰色が今回の「光造形方式」。


「光造形方式」は細かいディティールがちゃんと出ている。

サンプル2


USBに入っているもうひとつのサンプルで試すもののうまくいかず。


これが原因?レジンタンクの底に溜まっているっぽい。
一度レジン液を全て出してふき取り、その後無水エタノールかけてふき取り。

健栄製薬
健栄製薬 (2023-10-02T00:00:01Z)
5つ星のうち4.4
¥1,258

結局うまくいかず。
いつまでもこれやっててもしょうがないので本番想定データで出力。

本番想定データ


ちゃんと出力出来ました。
サポート材の設定を見直すことでかなり剥がしやすくなりました。
・ラフト形状:スケート
・ラフト厚:1.00
・ラフト高さ:5.00
※わたしの最新の環境設定とは異なるので注意。(この時点での設定)


左がFDM+ABS+溶きパテ+ヤスリ+サーフェイサー
右が光造形+洗浄+二次硬化

左は出力1時間、後処理3時間
右は出力2時間、後処理1時間

手間を考えると圧倒的に「光造形」が楽。

これはかなり良い買い物しました!


FDMと比べてかなり脆いのでビルドプレートから剥がす際に気を付けないと簡単に折れます・・要注意。


出力→洗浄→二次硬化しただけの状態。
ヤスリがけなしでここまでいけるのはいいっ・・!

大きいサイズ


安定してきたのでデカいサイズでの出力に挑戦。


出来ました!
出力時間は5時間半で800円くらい。(スライサーにおよその値段を出してくれる機能がある)

スケールを自由に変えることが出来る3Dプリンタならではの機能を堪能。

この調子で大きいサイズを連続して出力するが・・

失敗の連続


大きいサイズにしてから出力が失敗することが増えてきた。
考えられる原因としては・・

  • 部屋の温度
  • つぎ足しによる汚れ
  • サポート材の不足
  • ビルドプレートのズレ(効果あり)
  • レジンタンクのフィルムが限界(効果あり)
  • レジンタンクのズレ(効果あり)

部屋の温度

室温が20度以下になると失敗しやすくなるらしい。
エアコンをつけて20度以上はキープしているのでこれではない

つぎ足しによる汚れ

元のレジン液がなんらかの原因で汚れていてうまくいかない。
レジンタンクから全てレジン液を出して清掃しても治らなかったのでこれではなさそう

サポート材の不足

サイズを大きくした影響で出力品が重くなって支えることが出来なくなってしまった?
ということでサポート材を手動で足すものの、効果はなく

ビルドプレートのズレ(効果あり)

説明書には「レベリングカードを引き、少し抵抗がある」と書いてあるのでレベリングカードを動かせるぐらいにしていたが、どうやらほぼ動かせないレベルに調整した方がうまくいくことがわかった。

ただ、抵抗が大きいと以下の問題に発展する。

レジンタンクのフィルムが限界(効果あり)


ビルドプレートをかなりキツめに設定した状態で同じモデルを印刷していたのでレジンタンクのフィルムに跡がつくようになってしまった。

こうなると跡が付いた箇所は上手く出力できない。


このように該当箇所の出力が破綻する。

解決方法としては「レジンタンクの交換」「フィルムを交換」する。

レジンタンクの交換

フィルムよりもコストは高い。
ただ、すでにフィルムは貼られているので届いたらすぐに使用可能。

わたしは予備用に確保しました。

フィルムを交換

毎度レジンタンクを交換するのはコスト的に厳しい・・ということでフィルムを交換。

公式のACFフィルムは日本では入手できないっぽいので「SK本舗 ACFフィルム」で代用。

機種は違うもののやりかたはおおむね上記の動画でわかる。


ハミでた分はハサミやカッターで切る。


出力できるようになりました。

レジンタンクのズレ(効果あり)

フィルム交換後、安定していたもののレジン液交換後からおかしくなった。


片方だけおかしいのでレジン液を全部出して清掃、フィルムを確認したけど問題なさそう。

原因は「レジンタンクを固定するネジが緩んでいた」のが原因でした。

出力時は「UV露出→ビルドプレート上げ」を繰り返しますが、ビルドプレート上げの際にレジンタンクも上に上がってしまっていました。

レジンタンクを固定するネジをちゃんと止めて動かないように確認してから出力するのが安定。

その後


大きい出力も安定して出せるようになりました。

いろいろ試してウチの環境にあっていたのは以下の「ANYCUBIC 水洗いレジン」のレジン液でした。

メーカーは異なるものの、値段が少し安く購入できウチの環境でミスなく印刷できています。


欠点として「かなり黄ばむ」。
左が出力+洗浄後、右が出力+洗浄+二次硬化。
わたしは塗装するので概ね問題ありませんが、元のレジンの色を使いたい人によってはちょっと気に入らない可能性あり。

レジン液は今後もいろいろ試していこうと思います。

まとめ

「ELEGOO Mars 4 Ultra」を購入して2週間ほぼずっと出力を繰り返して安定させることができた感じです。

光造形3Dプリンタのエントリーモデルとして私的には大満足です。
もっと大きいものを出力したいという欲求が出てきたのでどうやって実現するか検討中です。


嬉しい悲鳴として出力ばかりに時間使ってて塗装が間に合ってない・・でしょうか。
ボチボチ塗っていきます。


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