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ゲームの必要通信速度、アップデートレート(Hz)を検証しよう

time 2019/06/26

必要通信速度

ゲームによって異なる「必要通信速度」。一昔前は公式サイトに「○○kbps以上推奨」と書いてあるものでしたが、最近はその記述がなし。

「自分の環境でプレイできるか心配」とか「ネット契約するのに情報が欲しい」ことがあったりするので調べてみることにしました。

ただ、私が調査したタイミングがたまたまこのような状況だった場合や住んでる環境、マッチング相手による影響もあるので基本的に鵜呑みには注意。

「あーそうなんね」ぐらいがちょうどいいかも。(多分こういうことがあるから公式サイトに載せなくなったんだろうなあ・・)

アップデートレート

ついでに「アップデートレート」についても調査します。通信ゲームでは相手プレイヤーに自分の情報を送ったり、相手から情報を受け取らなければ成立しません。その情報をやりとりする1秒当たりの更新回数をアップデートレートといいます。単位はHz。

一般的にこのアップデートレートが低いと相手への反映が遅れ、ラグを感じやすいです。ただ、高ければ高いほどいいというわけでもなく、環境によってはパケットロスが増えて逆にラグが発生しやすくなります。そのあたりの調整が各通信ゲームのキモとなります。

フレームレートと同様でゲームによって様々な調整がされていることに興味を抱いたので調査してみることにしました

パケットキャプチャ

検証には通信上に流れているパケットをキャプチャする必要があります。今回は定番の Wireshark でキャプチャを行います。

機器はNETGEARのスイッチングハブ(GS105E)を使用します。

PCを経由させてのパケットキャプチャではなく、ミラーポート機能でパケットキャプチャを行います。

splatoon2

何かと検証するときに有用なタイトル。splatoon2は発売当初にアップデートレートに関する調査が公開されてました。(「splatoon2 tickrate」で検索すれば情報が出てくる)

なので今更ではありますが、テストケースとして試してみました。

方式はP2P通信。赤が下り、青が上りになります。

下りも上りもだいたい220kbps前後でした。先駆者の方の調査だと500kbpsという話だったので全く異なる結果に。

アップデートレートは15Hz。60fpsのゲームなので潜在的に1000/15≒66ms(約4/60F)の最低遅延があるようです。(この遅延にさらに通信経路上の遅延が足される)こちらは先駆者の検証とほぼ同じような結果になりました。

splatoon

前作も一応調査。

方式はP2P通信。下りも上りもだいたい270kbps前後でした。これまた先駆者とは異なる結果に。

アップデートレートは24Hz。先駆者の調査とだいたい一緒。

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL

お次は格闘ゲーム。

方式はP2P通信。下りも上りも270kbps前後。

アップデートレートは32Hz。1000/32≒31.25ms(約2/60F)の最低遅延。

60fpsでキー同期のゲームでこれは意外。VIPマッチになると変わったりするんでしょうか?

バイオハザード7 クラウドバージョン

番外編。クラウドゲームで調査。

下り8500kbps必要と他の調査タイトルに比べると数十倍以上帯域が必要。

Googleのクラウドゲームサービス「STADIA」の必要帯域が720p/60fpsで10Mbps必要という話なのでだいたい同じくらい?

まとめ

とりあえずSwitchタイトルで試してみました。今後、興味のあるタイトルを調査していきます。(BORDER BREAKとか)

気になるのが、先駆者の方と計測kbpsが大幅に異なるところ。バージョンアップによって削減されたのか、パケロスが多くて再送によってビットレート上がっている可能性・・?

ただ、調査のしようがないのでウチでの検証はこんな感じだったとしか言えないです。

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splatoon2 の必要通信速度、アップデートレート(Hz)検証